ハイどーーもーー!松井秀喜のバットを松井棒と呼ぶもんじです♪
前回に引き続き、
『KOCの全ネタ』
の中から、わたくし”もんじ”が勝手にランキングづけしております。
前回同様、トップ6という中途半端な数字から始まるランキングですがw
今回はその後編です。
前編はコチラ↓↓↓
では、ゴチャゴチャ言わんとさっそく後半の
ベスト6を発表したいと思います!!
第6位 ロッチ【試着室】
《すべてのネタの逆をいくお米コント!!》
![キングオブコント ロッチ 試着室](https://monzzy.tokyo/wp-content/uploads/2019/06/IMG_4565.jpg)
感想
2015年一本目のネタ。
このネタの何が凄いって、
『試着室のカーテン開けたらパンツ丸出し』
という同じ笑いを、
ナント、7回もやっているところ!
お笑いは、
次に何が来るか分からない、
裏切りがお笑いの大前提です。
例えば、
桃太郎の漫才で
「昔、あるところに、お爺さんと…お爺さんがいました」
「お爺さんは川へ洗濯に、お爺さんは山へ…しばかれに行きました」
「すると川の上流から大きな桃…太郎が流れてきました」
みたいに、
こう来る!と思わせて、裏切る…
ことで笑わせるというのが基本ですよね?
でも、このネタは
「こう来るだろうな~」
ってわかってて…本当にそうくるんですwww
それなのにあんなに面白いって凄い!
普通のお笑いネタの真逆をいってるネタなんです。
笑いの技法として、あえて同じことを繰り返す”天丼”というのがあるけど、
7回も同じことをするのはもはや天丼の領域を超えています。
それを可能にしている要素として、中岡の持ってるあのおとぼけな雰囲気。
他の芸人がやったらわざとらしくなって2、3回見たらもう味がしなくなるもんです。
でも、中岡がやると7回やってもずっと味がする、
なんやったら、噛めば噛むほど旨みが増してくるような
お米のようなコントですよね。
しかもそれを、
この『試着室でカーテンを開けると着替え中だった』という
とってもシンプル、
かつ、
誰もが一度は体験したことある、試着室という身近な題材でそれを成し遂げています。
中岡のキャラクターと、
コカドの演技力、
そして脚本力が生み出した
ロッチにしかできない唯一無二のネタなんです。
結局、
題材がシンプルで、
子供も笑って、大人も笑える、
そんな誰からも愛される”お米”みたいなネタが一番凄いんです!
…でもそれが何より難しいんですけどね(^^;
ベストフレーズ
中岡「なんでぇ~…」
コカド「こっちがなんでや!!」
第5位 ピース【男爵と化け物】
《ツッコミの概念を変えた!優しさに溢れたハートウォーミングコント》
![キングオブコント ピース 男爵 化け物 妖怪](https://monzzy.tokyo/wp-content/uploads/2019/06/9968047044945.jpg)
感想
2010年二本目のネタ。
芥川賞作家の又吉らしいファンタジーな世界観で、
他の芸人の台本と違って物語にバックグラウンドがあり、たった4分なのにこの二人の普段の生活や関係性が見えてくるところがさすがです!
大枠の笑いは『化け物と男爵』という非現実なキャラが、若者の聖地である原宿にジーパンを買いに来たというギャップの笑いです。
●化け物なのにクレープ食べてる
●化け物なのに原宿にジーパン買いに来る
●化け物なのにお賽銭に2万も投げ込む
みたいなw
でもただその一辺倒では終わらず、
『サニーレタス』『リボ払い』などのフレーズの笑い、
急に不気味に笑う、ツノがレールに引っかかるという動きの笑い、
”男爵も実はハゲてた”というもうひと展開の笑いがあったりと、
色んなボケの種類が散りばめられています。
でも、このコントで一番注目してほしいのが、
ツッコミの立場です!
普通のツッコミは当然、
ボケに対して否定をするスタンスでいます。
でもこのコントの男爵は、
口調は怒鳴る言い方だけど、内容は…
「また食べたくなったら言うんだぞ!!」
「絶対に似合うと思うから連れて来たんだよ!!」
みたいに、言葉に優しさが溢れていますw
ツッコミは否定するだけという概念を覆した、新ジャンルな笑いを作り出しているんです。
ペコパの『ツッコまないツッコミ』を10年も前からもうやってたんです。
決して誰も傷つけず、見た後に心温まるような
ハートウォーミングなコントです。
ベストフレーズ
男爵「俺がお店に行って、お店の方にある程度、免疫を付けておくから、その後来なさい!」
第4位 ジャングルポケット【エレベーター】
《トリオだから出来る立場の変動!トリオでしか出来ない感情の変化!!》
![キングオブコント ジャングルポケット エレベーター](https://monzzy.tokyo/wp-content/uploads/2019/06/IMG_4570.jpg)
感想
2017年一本目のネタ。
このコントは3人が立たされたシュチュエーションが超絶にウマい!
冒頭に、
「このエレベータ1本逃すとなかなか来ないじゃないですか?」
と丁寧すぎるほどしっかり説明をして、
このあと起こる展開に向けて、しっかりと理由付けをしてからスタートしてるところがジャンポケの優しさですよねw
(それも大袈裟にコケて必死さアピールすることで、お客さんにしっかり強調するしたたかさ…)
コントってなにか矛盾点があると、どこか不自然さを感じてネタに入り込めないもんです。
例えば、
店員がふざけたヤローで、接客態度が悪ければすぐに店を出ればいいし、
イカレた警察は、なんでそんな奴が警察になれたんだ!
って、ツッコみたくなるし、
そんな矛盾点が気になるコントは、あまりいいコントとは言えません。
でも、このコントは『このエレベータ1本逃すとなかなか来ない』という理由付けが完璧だからこそ、その後のネタの内容がぶっ飛んでても上手く受け入れることが出来ます。
板挟みをくらっている斉藤も付き合わざるおえない状況に置かれているからこそ、
イライラしてツッコんでしまいたくなる気持ちも共感できますw
だから、この状況設定がもうすでに芸術的に完璧なんです!
さらには、話が進んで行くごとにエレベーターのドアを『開ける人』と『開ける理由』が3人で入れ替わっていきます。
最初は、彼女と話がしたいからおたけがエレベーターを止めてたけど
↓
次に、彼女が止めてくれないことが寂しくなって自ら止める
↓
そして最後は、そんな二人の展開が気になり斉藤がドアを止める
という、
トリオだからこそ出来る心境の移り変わりをうまく活かしていて、そこの展開がまたうまいこと笑いに繋がっています。
ジャンポケはどうしても斉藤のウザさが注目されがちだけど、
審査員の松本さんも言ったけど、
普通トリオのうち1人はポンコツなのが多いけど、
三人とも演技ができてる
トリオ芸人でよく見る、
もう一人は居ても居なくても成立する!
というコントではなく、
それぞれ重要な役割を果たしていいて、
3人が物語の中心になっている…
そこがまさにジャンポケの強みだと思います。
このネタは、
しっかり斉藤の暑苦しい演技と、
二人の芝居の上手さが反映された、
トリオ芸人ジャングルポケットにしかできないコントなんです!
ベストフレーズ
おたけ「僕はキミと前に進みたいんだ!」
斉藤「僕は上に上がりたいの!」
第3位 空気階段【火事】
《史上最高得点!映画のような濃厚な5分間》
感想
まず最初にステージが明るくなった時にパンイチの男が縛られているのをみて『あ〜下ネタか…』とがっかりしました。
でもそのガッカリスタートだったからこそ、その後の展開のギャップにどんどん引き込まれていって最終的には一本のいい映画を観たような感動すら与えてくれる。
まさにこのコントのテーマはギャップなんです!
SMクラブという場所で人命救助
ブリーフ一丁なのにかっこいいセリフ
消防士&警察なのにドM
もっというと、
キングオブコントという大舞台で下ネタ
というこの大会すらフリに使って大きなギャップで笑いを起こしているんですよね。
そのギャップが、観ている方の感情を見事に裏切れば裏切るほど笑いの軌道がどんどん上昇気流に乗って上がっていく感じがしました。
しかも普通だとこの設定を思いついた時点で満足してしまうところを、ちゃんと緻密に細かいボケも詰め込んでいるからこそここまでの傑作に仕上がっていると思う。(お店では山崎です!とかパンストを引っ張り上げるとことかw)
そして時間はたったの5分間だけなのに、観てる側の想像を膨らませて笑いが起きている。
この2人のバックボーンとか、冷静に考えたらこのパンストは何プレイで使ったんだ?とか、次の日会社に行ったらどうなるんだろ…とかw
勝手に見えていない部分を想像させて笑ってしまう!
この見えてない部分で想像させて笑いを起こすというシステムをコントで表現できるのは芸人の中でも数少ないと思う。
まさに空気階段という芸人の実力を世に知らしめた、
史上最高得点にふさわしい傑作コントだと思います。
ベストフレーズ
もぐら「安心して下さい!我々は消防のものです!」
かたまり「警察のものです!」
もぐら「…質問は後にして下さい!!」
かたまり「本当に消防と警察です!!」
第2位 ロバート【忍者ショー】
《最強のキャラ職人が最高の脚本で魅せる才能の濃縮還元》
![キングオブコント ロバート 忍者ショー](https://monzzy.tokyo/wp-content/uploads/2019/06/IMG_4550.jpg)
感想
2011年一本目のネタ。
まず、この人たちのコントは
秋山の憑依したキャラをただただ楽しむ…という
ストーリーとか展開なんてクソくらえなキャラコントが多いです。
ま、それがこの人たちの凄さであり、面白さなんだけれども、
そんなキャラ重視のロバートのコントだけでも相当面白いのに、
そこに設定や展開をしっかり乗っけたら、
鬼が金棒を持っちゃった!
みたいなコントなんです。
同じ舞台を1,800万回こなしている舞台俳優
ってゆー設定での笑いもとって、
その間の「接しやす〜い」とかキャラでの笑いも取るんだから、
アンコがぎっしり詰まったタイ焼きのように、
頭から尻尾までもうずーーーっと面白い!
そして舞台が小慣れているって設定だけでも面白いのに、
そこに、
楽屋裏で次の出番までに収まるサイズの話をするというもう一つの設定も付け加えて、
裏と表のコントラストで笑いを取るんだからお見事です。
設定の面白さ、キャラの面白さ、動き、ワード、音楽、タイミング(間)の面白さ
その全部が詰まったロバート最高傑作だと思います。
ベストフレーズ
秋山「ヒーイズプレイボーイ!」
馬場「…なんや!」
第1位 バイきんぐ【教習所】
《キングオブコント界のスーザンボイル!キング・オブ・キングオブコント!!》
![バイきんぐ キングオブコント 自動車教習所](https://monzzy.tokyo/wp-content/uploads/2019/06/IMG_4562.jpg)
感想
2012年1本目のネタ。
いや~、このネタを1位にしなければ、このランキング自体の全てがウソになってしまいますよね。
そのくらい最高レベルのネタです!
まさにキングオブコントのキング・オブ・キングのコント師、
バイきんぐですね。
なんやったらこの『キングオブコント』という大会の価値をこのコンビが上げてくれたと言っても大袈裟じゃないくらい、コントって面白い!キングオブコントは最高峰のコントが見れると世間に知らしめてくれました。
ま~2本目の『息子の帰郷』ネタももちろん面白いけど、
それよりもこのネタのボケの種類が豊富で、
一つ一つの『ボケとツッコミ』が、
この状況で100個思いつくボケの中で一番面白いボケ
と
それに対しての100個思いつくツッコミ中で一番面白いツッコミ
を、チョイスしているんじゃないかと思えるくらい全てがこれ以上に無いクオリティの『ボケとツッコミ』です。
ま~今見ても、
何度見ても面白い!!
だって、
このランキングの12位~2位のコントについて
僕は、
キャラコントじゃー、曲じゃー、ダブルボケじゃー、ギミックコントじゃー、なんじゃーかんじゃーゴチャゴチャごたくを並べてきましたけど、
このコントの設定は
『教習所』
というなんともシンプルなもので(キングオブコントだけでも2度目)、
奇抜な設定でもなければ、メイクも衣装も最小限の
THE コント
なんです!
悪い言い方すればベタなオーソドックスコント。
それなのに、ただの会話のキャッチボール1つ1つのボケでとツッコミという直球勝負で大爆笑を起こせるコントを作るのはかなり難しいです。
『自動車教習所』なのに学校のOBスタンスでやってくるキテレツな奴…
という大枠の設定の笑いはあるとして、
ボケ→ツッコミ→ボケ→ツッコミ
という単純なコントの構成で、何の変化球も投げていません。
それなのに、ボケた後にツッコミのフレーズでちゃんと笑いを取れているというコントの理想的な形。
ネタを作ったことがある人なら痛いほど分かると思うけど…
それがいっっっっっちばん
難しい!!!
その一番難しい王道のコントでキングになったことが何よりも凄くて、
誰もがやりたくて、でも誰もやれなくて、
道のど真ん中を堂々と走り抜けて全員に勝ったって感じです!
そのくらい理想的なネタで、
もしお笑いの教科書を作るとしたらまず1ページ目にこのネタを書いて参考にしたいほど、理想的でお手本のコントの形だと思います。
個人的ではありますが、
このコントを超えるネタはここ何十年出てこない気がします。
ベストフレーズ
西村「”石焼~き芋、お芋”ってね」
小峠「…なんて言えばいい!!」
終わりに…
どうだったでしょうか?
このランキングを見て、
「なんであのネタが入ってないんだ!」
とか
「このネタが入るならアッチだろ!」
的な意見もあるでしょう。
でも、
これはあくまでも僕個人の好みですからね!
否定的な意見もあるかと思いますが、
そこはグッとこらえて、
『お笑いが大好き』
という共通項のもとこれからも仲良くしていきましょうね♡
この世の中の明るさ”ルクス”を上げるお仕事をされている、
芸人さんをこれからも応援し続けていこうと思います!
M-1の全ネタでランキングをつけた記事
↓↓↓
基本が分かればコントが作れる!
ナント!!Amazonで詳細見れます↑↑↑
コントの作り方が本になってます!
第一回 基礎知識編
↓
第二回 ネタ作り編
↓
第三回 台本構成編
↓
第四回 舞台演技編
↓
第五回 ネタ実践編
となっていて、
順を追って学んでいけば、読み終わったころにはネタが1本出来上がっています♪
これを読んでコントが作れない人はいない
ってくらい丁寧にイチから教えてくれています。
まずは読んで基本を学んで、
スランプになったら基本に戻ってまた作って、
と、この本を読めば基本に戻れる一冊なので
辞書感覚で本棚に置いておきたい!!